PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―

16.アイドルじゃない君たち

誰にも聞かれていない。そうは思うけれど、PRIMUSハウスに戻ると「戻りました!」とだけ声にした。
その瞬間、雪くんの部屋の扉が開く。

「あれ……部屋にいたんだ」

いつもなら、すぐに笑顔で迎えてくれる雪くん。
けれど今日は違った。
いつも元気いっぱいな雪くんが、明らかに元気がない。

「雪くん?」

声をかけると、雪くんは少しだけ顔を上げた。
「……おかえり」

いつもの優しい声。でも、どこか寂しそうに聞こえた。

「……買い物、二人で行ったんだ」
「湊くんが付き合ってくれたの!荷物も持ってくれて、すごく助かっちゃった!」
「ふぅん……」
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