PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
湊くんは優しく笑うと、私の頭をそっと撫でた。
演技だって分かっている。
それなのに、心臓が大きく跳ねる。
「今日、朝に言おうと思ってたんだけど……」
少し照れくさそうに視線を逸らしてから、もう一度私を見る。
「いつもと雰囲気が違うなって思ってた」
「そのブラウス、すごく似合ってるし……髪型も」
一瞬だけ言葉を区切る。
「……俺のために頑張ってくれた?」
思わず息をのむ。
「すごく可愛い」
その一言だけで、顔が熱くなる。
演技のはずなのに。
その笑顔も、優しい声も、全部本物に思えてしまった。
< 311 / 384 >

この作品をシェア

pagetop