PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
「こはるちゃん。とにかく、一時間くらいゆっくりして様子を見よう?」
ひなたくんに気を遣わせてしまっている。
「本当に大丈夫です!」
「……いや、マジで心配だから」
大丈夫――そう口にしようとした瞬間、腕をぐいっと引っ張られた。

「ひなた! 僕に任せて」
「あ、ああ……」
「とりあえず、こはるちゃんにはゲストルームで休憩してもらうから」
雪くんは私の手を引き、ゲストルームへ向かった。やっぱり、力がかなり強い。

「風邪でも引いた?」
「……いえ」
なんだか、今の雪くんは少し意地悪に見える。だって――。
本人はきっと、全部分かっていてこうしている気がするから。
「また、顔赤くなってきたね」
「……」
雪くんはくすりと笑う。
「僕のこと、意識してくれた?」
「……」
「こはるちゃん、怒っちゃったー!?」
急にいつもの雪くんに戻り、不安そうに私を見つめる。
< 328 / 384 >

この作品をシェア

pagetop