PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
数分後、ひなたくんが今にも消え入りそうな笑みを浮かべると画面は真っ暗になった。
——やっと終わった。
雪くんは真っ先に席を立ち上がり、ひなたくんの部屋に向かって走る。
湊くんは静かに席を立ち上がり、歩いて向かう。その後を付いて行く。
部屋に入ると、ひなたくんは床に座り込み、静かに涙を流していた。雪はそんなひなたを、ただ抱き締める。
息が苦しい。
目頭が熱くなり、頬を涙が伝った。
誰一人その場を動くことなく、時間だけが過ぎていく。
数時間後も、私たちはひなたくんの部屋にいた。
ひなたくんはベッドにもたれ、膝を抱き寄せるようにうずくまっている。
雪くんはその肩に頭を預けたまま、微動だにしない。
時計の秒針だけが、部屋の静けさを刻むようにカチ、カチと響いていた。
私は壁にもたれたまま何度も瞼が落ちる。それでも、この部屋を離れる気にはなれなかった。
部屋の床で寝転がり、ずっとスマホの画面をスクロールしていた湊くん。
不意に、体を起こした。
スマホを握る手に力がこもる。
ゆっくりと口角が持ち上がる――。
「PRIMUS。まだ、やれるかも」
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