君を選んだ理由
1,出会い
『ありがとうございました』
いつものように笑顔で頭を下げる。
夜のお店では、それが当たり前だった。
この世界に入って3ヶ月、
毎日沢山のお客さんと話す。
その繰り返し。
だから、
その日もいつもと変わらない夜になると思っていた。
彼、、、りくと君が来るまでは。
第一印象は、正直にいうと怖い人だった。
怖いなと思いながらも、いつも通り隣に座った。
『みくるさんお願いします』
顔をよく見ると、かわいくて優しそうな顔していた。
だから、その後も楽しく話せてLINEも聞けた。
指名をせずに入店すると、時間でキャストが変わる制度なので呼ばれた。
他の女の子も見たいという話しになり席を立つ。
しばらく経って、
『さっきの団体のところ出戻りで』
りくと君とは別の人につく予定だった。
『あ、りくとの女はこっちだよ』
りくと君の先輩に言われた。
話を聞いたら2番目に着いた女の子とは一言も口を聞かなかったらしい。
理由は可愛い子以外とは話したくないから。
優しいっていう印象があったし、普通に楽しく話せたから、そんな事はないでしょって思った。
でも、先輩の女の子にも本当だよって言われて
少し選ばれた気がして嬉しかった。
その後、みんなでアフターに行く事になった。
私も相手も酔っ払ってたのもあり、キスをした。
先輩の女の子達に止められる。
アフターのお店を出て、みんなで駅まで歩いた。
『みくると帰りたい』
先輩の女の子達が止める。
りくと君はしばらく粘った後、大人しくタクシーで帰った。
私は先輩と始発の電車で帰った。