御曹司様はもふもふ好きのペットシッターに運命を感じました
「うわぁ……。サモエドなんですね」
この犬種はもふもふの被毛で知られている。まさか、私の理想のワンちゃんをお世話できる日がくるとは思っていなかったので、興奮が抑えられない。
「えぇ、そうなの。もうすっかり大きくなってしまって私では散歩も出来ないし、お世話するのも一苦労なのよ」
「名前、『アレクセイ』って言うんですね」
おとなしくお座りをしている犬に声をかける。
「こんにちは。アレクセイ、これから私があなたのお世話をさせていただきます。よろしくね」
「ワン」と挨拶してくれて、近づいてきてくれたので手を伸ばしてアレクセイを撫でた。
「うわっ、かわいい〜。私ね、もふもふしたものを撫でるのが大好きなの。あなたはとても良い毛並みね。触っているだけでとても気持ちいいわ」
まずはアレクセイと信頼関係を結べるようになろうと、張り切って仕事を始めた。
ここ久城家に通いだして3週間が経った頃にはアレクセイはすっかり懐いてくれて、今日は散歩の後にアレクセイと一緒にラグの上で横になっていた。
「アレクセイのお部屋のラグはふかふかで気持ちいいわね。もちろんアレクセイの毛の方がもふもふで最高よ」
もふもふ好きの私としてはアレクセイに触れている時間が至福の時。さらにアレクセイの温もりが加わると自然と眠気におそわれる。
「アレクセイ、少しお昼寝しましょうか」
そうアレクセイに声をかけ目を閉じた。