銀狼騎士は転生悪役令嬢と番になる運命でした
【レオン視点】
エリーゼの様子がおかしい。
あれほど森の散策を楽しみにしていた彼女が、ここ数日、昼間からベッドでまどろんでいることが多い。食欲も落ち、何より彼女の放つ匂いが、わずかに変化していることに俺は気づいていた。
(……この匂いは)
狼の嗅覚は鋭い。
彼女の身体から漂う、甘く、それでいて力強い、母なる大地を思わせるような微かな生命の息吹。
俺はエリーゼの隣に座り、そっと彼女の手首に指を添える。脈打つリズムは健やかだが、以前とはどこか違う、二つの拍動が重なっているような……。
「レオン? なんだか、難しい顔をして……」
寝ぼけ眼で俺を見つめる彼女を、俺は抱き寄せ、その平らな腹部にそっと手を当てた。
「エリーゼ。お前、何か心当たりはないか?」
「心当たり……? いや、ただ少し体調が優れないだけで……まさか、また昨夜の……」
彼女が頬を赤らめ、はにかむ。俺は自分の直感と、獣人族の古い知識が脳裏で結びつくのを感じた。
もし、この予測が正しければ。
俺の、そして彼女の、命を懸けた愛の結晶が、今ここで育まれようとしているのなら。
エリーゼの様子がおかしい。
あれほど森の散策を楽しみにしていた彼女が、ここ数日、昼間からベッドでまどろんでいることが多い。食欲も落ち、何より彼女の放つ匂いが、わずかに変化していることに俺は気づいていた。
(……この匂いは)
狼の嗅覚は鋭い。
彼女の身体から漂う、甘く、それでいて力強い、母なる大地を思わせるような微かな生命の息吹。
俺はエリーゼの隣に座り、そっと彼女の手首に指を添える。脈打つリズムは健やかだが、以前とはどこか違う、二つの拍動が重なっているような……。
「レオン? なんだか、難しい顔をして……」
寝ぼけ眼で俺を見つめる彼女を、俺は抱き寄せ、その平らな腹部にそっと手を当てた。
「エリーゼ。お前、何か心当たりはないか?」
「心当たり……? いや、ただ少し体調が優れないだけで……まさか、また昨夜の……」
彼女が頬を赤らめ、はにかむ。俺は自分の直感と、獣人族の古い知識が脳裏で結びつくのを感じた。
もし、この予測が正しければ。
俺の、そして彼女の、命を懸けた愛の結晶が、今ここで育まれようとしているのなら。