その声で魅了して。~イケメン寡黙上司の裏の顔は×××でした~


 ***

 オフィスから徒歩十分の距離にある、個室でおしゃれな雰囲気のイタリアンバルにて。

 アルコールと適当なおつまみを注文して一息ついたところで、意を決した様子の係長が話を切り出した。

「あー……もうバレていると思うし正直に白状するが、俺がゲーム実況者の“京本”だ」
「やっぱり、そうなんですね。……でも、本当ですか?」
「何だ、納得いかないって顔だな」
「いや、確かにこうして改めてお声を聞かせてもらえば、京本さんと同じだなって感じるんですけど……京本さんは関西弁なので、何だか違和感があって」
「……それじゃあ、これでどうや? 俺がゲーム実況者の、京本や」

 ――目の前で、係長が関西弁を話している。

 違和感がすごいのに、声は私の大好きな京本さんで間違いなくて。
 おかしな感覚に、脳がバグを起こしそうだ。

「失礼しまーす。ご注文のお品をお届けにきました」

 そのタイミングでアルコールとおつまみが届いた。

 礼を言ってグラスを受け取り、店員さんが出ていったタイミングで、今度は私のほうから話を切り出す。

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