その声で魅了して。~イケメン寡黙上司の裏の顔は×××でした~


「っ、あの! 実は私、京本さんの大ファンなんです!」
「お、おう」
「私も元々ゲームが好きで、“ぽまぽけ”の配信を見て京本さんのことを知ったんです。ゲーム実況もすごく面白くて、毎日寝る前に聞くのが日課になってるんです。京本さんの配信を見て、明日も頑張ろうって日々の活力をもらってます」

 目の前に推しがいる。私がどれだけ京本さんの関西弁ボイスが好きなのか、直接聞いてもらえる。そう思えば、語る声に段々熱がこもってくる。

「京本さんの話す関西弁がかわいくて大好きで、昨日の配信も失敗しちゃった時に『やってもうたぁ』って落ち込んでいた声とか、すっごくかわいいなって思ってて、それから…「ちょお待って。ストップ」

 まだまだ話したりないのに、係長にストップをかけられてしまった。
 
 係長は額に掌を当てて、何だか項垂れているようにも見える。
 よく見ればその顔は、ほんのりと赤い。

「もしかして……照れてるんですか?」
「……そりゃ照れるやろ。ゲーム実況をしてるっちゅーことは誰にも話してないし、面と向かって褒められたのも初めてなんやから」

 顔を上げた係長にジト目を向けられる。その表情は初めて見るものだ。

 普段は寡黙で多くを語らない係長の、照れと拗ねが混ざったような表情に、私の胸が小さくときめく。

「……とりあえず、乾杯しよか」

 係長の言葉に頷き返して、届いていたアルコールで乾杯をする。

 互いに乾いた喉をうるおしたところで、気になっていたことを尋ねてみることにした。

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