−狂兎の檻−

⑥学校が好きになれた日

学校を楽しいなんて思えたのは、人生で初めてだった。
ちょっと変わった人たちだけど、みんな優しい。

「……屋上でのおしゃべり、楽しかったな」

凪くんは今日も狂犬さんと『反省会』をするらしい。
……たぶん、反省はしていないと思うけど。

掃除をするため、教室へ入る。
一時はどうなることかと思ったけれど、悪意のある言葉を投げかけてくる人はいなかった。
少し視線は感じる。

……でも、それくらいなら平気だ。
今まで、転校を繰り返す人生だった。
だからこそ――。
もう、転校なんてしたくない。
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