−狂兎の檻−
「ちょ、ちょっと待って!」

慌てて足を動かすと、後ろから狂犬さんが小さく笑う。

「引っ張られるの、慣れるしかないよ」
「……そうします」

そう返事をすると、狂犬さんは少しだけ優しい表情を浮かべた。
学校を出ると、夕焼け色に染まった街が広がっていた。

オレンジ色の光が歩道を照らし、部活帰りの生徒や買い物帰りの人たちが行き交っている。
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