王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
 シーラの言葉に、エメリーネの胸が熱くなった。
 両親の愛は、確かに幸せだった。ベルトルトが言いたかったのは、父王にとっての王妃のような存在を、エメリーネも見つけるべきだということなのかもしれない。
 だが、父のように愛する者を失って気力を失うのは避けたい。互いを支え合い、どんな試練も共に乗り越えられる相手、そんな関係を築きたい。そうでなければ、またアルマスに呑み込まれてしまう。
(やはりここは、あの人しか……)
 エメリーネの脳裏には、一人の男の姿が思い浮かんだ。

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