王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「シーラ、ありがとう。あなたもどうぞ座って」
 物怖じしないエリナと、どこか一歩引いて行動するシーラは、まったく正反対の二人である。
「リナ。このお茶を飲み終わったら、アルマスにあなたを紹介するわ。ちょうど軍を辞めた女性がいると聞いたから、声をかけたって説明するわよ?」
「うへぇ……」とうめき声が聞こえてきたが、ここで不審な行動は避けておきたい。
「シーラ、留守番を頼むわね」
「はい。エメリーネ様が不在であるなら、私はこちらの留守をお預かりします。こちらは私にお任せください」
 シーラの言葉に、不承不承といった様子のエリナもぱっと顔を輝かせ、「エメリーネ様のことは、私にお任せください。一応、元軍人ですから」と、トンと胸を張って答えた。
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