王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
7.
気がつけばエメリーネはオディロンのたくましい腕の中にしっかりと抱きかかえられていた。エメリーネの鼓動が、一瞬、速くなる。
「失礼。無骨者ゆえ、あなたに失態をお見せしてしまった」
先ほどまでの彼と打って変わって、穏やかな口調。まるで人が変わったかのよう。
会場に響く弦楽の調べが華やかに流れる中、オディロンはエメリーネを軽々と抱き上げ、まるで壊れ物を扱うように慎重でありながらも、確かな力強さで支えた。
「何を……?」
突然の出来事に、エメリーネも戸惑いを隠せない。
オディロンにオーラが見えないことも、エメリーネの心をざわつかせた。
「俺のせいで、足をひねったでしょう? 痛みませんか?」
オディロンの赤褐色の瞳には、どこか真剣さといたずらっぽさが入り混じっている。
だが、エメリーネは知っていた。倒れる瞬間、彼が素早く身体を支えてくれたおかげで、足をひねるどころか、どこも傷ついていない。だから痛む場所などどこにもない。
「失礼。無骨者ゆえ、あなたに失態をお見せしてしまった」
先ほどまでの彼と打って変わって、穏やかな口調。まるで人が変わったかのよう。
会場に響く弦楽の調べが華やかに流れる中、オディロンはエメリーネを軽々と抱き上げ、まるで壊れ物を扱うように慎重でありながらも、確かな力強さで支えた。
「何を……?」
突然の出来事に、エメリーネも戸惑いを隠せない。
オディロンにオーラが見えないことも、エメリーネの心をざわつかせた。
「俺のせいで、足をひねったでしょう? 痛みませんか?」
オディロンの赤褐色の瞳には、どこか真剣さといたずらっぽさが入り混じっている。
だが、エメリーネは知っていた。倒れる瞬間、彼が素早く身体を支えてくれたおかげで、足をひねるどころか、どこも傷ついていない。だから痛む場所などどこにもない。