王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
「ところで、アルマスがわたくしの誕生日プレゼントを自分のものにしようとしていたって、それはどういうこと?」
その問いに、シーラの瞳が一瞬、不安げに揺れた。彼女は唇を軽く噛み、言葉を選ぶように一呼吸置いた。
エメリーネはそんなシーラの様子を逃さず、なおも言葉を続ける。
「先ほども言ったように、わたくしはあなたを信頼している。むしろ、アルマスが信用できない。いつの間にか我が物顔で、この城を掌握しようとしている気がするの……お母様が亡くなって、わたくしは外の世界から切り離されている気がする。誰も何も教えてくれないのよ? 次期王となるのに、おかしいでしょう?」
一度不満を口にしてしまえば、それは止まらず、次から次へとあふれ出てくる。その声には怒りと不安が交じり合う。
「エメリーネ様……」
「だから、わたくしが知らないことは教えてほしいの。お礼状だって……いえ、これは……そう、パーティーでお母様のことを教えてくださった人がいるの。お母様は、お礼状を書くのが上手だったと。そのとき、プレゼントに対してお礼状を書くものだと知ったわ。そうでなかったら、プレゼントを贈った人に対して礼もできない高慢ちきな王女に成り下がっていたことでしょう」
それがアルマスの狙いなのだ。そういった噂が流れ出た頃、彼は噂を消すために動き、他の者を味方に引き入れていく。そしてエメリーネをさらに孤立へと追い込むつもりなのだろう。
そしてエメリーネが一人ぼっちになったところで、アルマスが手を差し出せば――。
その問いに、シーラの瞳が一瞬、不安げに揺れた。彼女は唇を軽く噛み、言葉を選ぶように一呼吸置いた。
エメリーネはそんなシーラの様子を逃さず、なおも言葉を続ける。
「先ほども言ったように、わたくしはあなたを信頼している。むしろ、アルマスが信用できない。いつの間にか我が物顔で、この城を掌握しようとしている気がするの……お母様が亡くなって、わたくしは外の世界から切り離されている気がする。誰も何も教えてくれないのよ? 次期王となるのに、おかしいでしょう?」
一度不満を口にしてしまえば、それは止まらず、次から次へとあふれ出てくる。その声には怒りと不安が交じり合う。
「エメリーネ様……」
「だから、わたくしが知らないことは教えてほしいの。お礼状だって……いえ、これは……そう、パーティーでお母様のことを教えてくださった人がいるの。お母様は、お礼状を書くのが上手だったと。そのとき、プレゼントに対してお礼状を書くものだと知ったわ。そうでなかったら、プレゼントを贈った人に対して礼もできない高慢ちきな王女に成り下がっていたことでしょう」
それがアルマスの狙いなのだ。そういった噂が流れ出た頃、彼は噂を消すために動き、他の者を味方に引き入れていく。そしてエメリーネをさらに孤立へと追い込むつもりなのだろう。
そしてエメリーネが一人ぼっちになったところで、アルマスが手を差し出せば――。