王女エメリーネに悪女は似合わない~軍人公爵の盲愛に囚われて
 エメリーネは小さく息を吐く。
「ベルジュ公爵。わたくしに王女としての振る舞いを教えてくれる教師を探しています」
 オディロンはもう一口、紅茶を飲んだ。
「それから、信頼できる補佐官も。誰か心当たりはおりませんか?」
 そこでオディロンは、カップをテーブルの上に戻した。
 しんと静まり返る室内に、甘い花の香りがいっそう濃くなる。
「王女様……」
 オディロンは目を細くして、エメリーネを真っすぐ見つめた。
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