魔女の受難と天使の試練・監視という奇妙な同居生活からはじまる愛
<エピローグ>
あと数分で、結婚式が始まる。
式は、長老が執り行う予定だ。
白のタキシードに身を包んだグルシアとサリエルは、教会の祭壇脇に立っていた。
「沙羅ちゃんの体調はどうなの?もう、問題がない程度になっている?」
「ああ、さっき、ケーキを3つ平らげた。ウェディングケーキを全部食べそうな勢いだな」
そう言ってから、教会の正面に止まっている花とリボンで飾られた車を見た。
ご丁寧に車の後ろ窓ガラスには、「JUST MARRIED!!」と大きく描かれている。
「式が終わったら、ワイナリーと酒蔵巡りをする」
「正式にウルシバラ先生の奥さんだからね。イチャイチャし放題だな」
ちゃかすようにサリエルは言い、ふたつのリングの乗った小さな白いクッションを掲げた。
「でも、君が手を縛られて、沙羅ちゃんが抱きついているのを見つけた時は・・
煽情的で、衝撃的だったぞ」
グルシアは気まずそうに、顔をそむけ、表情を見られないようにした。
「あれは・・アレクサンドラを傷つけないための、緊急避難的な措置だが・・」
紫紺に金と銀の縁取りのローブを羽織った長老が、祭壇の中央、一段高い場所に進み出た。
ふと、何かを思い出したようにサリエルは、グルシアの耳元で声をひそめた。
「長老は魔女と付き合っていた事が、昔あったらしい。極秘情報だけどね」
カンカンカン
ハンドベルが美しい音色を立てて響き、正面の入り口が開いた。
「新婦、ご入場です」
外の陽ざしがまぶしく、逆光の中、魔女が純白のウェディングドレス姿で立っている。
手には、大きな百合の花束を抱いている。
グルシアは、中央の通路をゆっくりと歩いてくる魔女を見つめた。
「出会いは始まりであり、寄り添う事は前進であり、共に歩むことは幸福である」
長老の声が響くと、二人は向き合い、手を取り合った。
無害化の先にあるものは、愛なのだ。
おわり
参考文献
不思議な薬草箱 魔女・グリム・伝説・聖書
西村裕子著 山と渓谷社
あと数分で、結婚式が始まる。
式は、長老が執り行う予定だ。
白のタキシードに身を包んだグルシアとサリエルは、教会の祭壇脇に立っていた。
「沙羅ちゃんの体調はどうなの?もう、問題がない程度になっている?」
「ああ、さっき、ケーキを3つ平らげた。ウェディングケーキを全部食べそうな勢いだな」
そう言ってから、教会の正面に止まっている花とリボンで飾られた車を見た。
ご丁寧に車の後ろ窓ガラスには、「JUST MARRIED!!」と大きく描かれている。
「式が終わったら、ワイナリーと酒蔵巡りをする」
「正式にウルシバラ先生の奥さんだからね。イチャイチャし放題だな」
ちゃかすようにサリエルは言い、ふたつのリングの乗った小さな白いクッションを掲げた。
「でも、君が手を縛られて、沙羅ちゃんが抱きついているのを見つけた時は・・
煽情的で、衝撃的だったぞ」
グルシアは気まずそうに、顔をそむけ、表情を見られないようにした。
「あれは・・アレクサンドラを傷つけないための、緊急避難的な措置だが・・」
紫紺に金と銀の縁取りのローブを羽織った長老が、祭壇の中央、一段高い場所に進み出た。
ふと、何かを思い出したようにサリエルは、グルシアの耳元で声をひそめた。
「長老は魔女と付き合っていた事が、昔あったらしい。極秘情報だけどね」
カンカンカン
ハンドベルが美しい音色を立てて響き、正面の入り口が開いた。
「新婦、ご入場です」
外の陽ざしがまぶしく、逆光の中、魔女が純白のウェディングドレス姿で立っている。
手には、大きな百合の花束を抱いている。
グルシアは、中央の通路をゆっくりと歩いてくる魔女を見つめた。
「出会いは始まりであり、寄り添う事は前進であり、共に歩むことは幸福である」
長老の声が響くと、二人は向き合い、手を取り合った。
無害化の先にあるものは、愛なのだ。
おわり
参考文献
不思議な薬草箱 魔女・グリム・伝説・聖書
西村裕子著 山と渓谷社
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