素のまま恋


いつもなら、何してんの!って跳ねのけたかもしれないけど今は……根を詰めすぎていた貴公子のために、少し……少しだけなら、私も頑張って心臓を鎮める。




……にしても、なんか初めて会った時より髪、伸びたなぁ。
さっき生けていた時、一つに結んでたから。


「寝てる顔は結構幼いな……貴公子」


まつげが長くて、肌も綺麗で……かっこいい。


私……いいのかな、膝枕なんかしてて。

離れないと、いいのいいのってなくそうとしていた貴公子への気持ちが、なくすよりも大きくなっていく気がして……。

やっぱりよくない。静かにそっと私が横にずれれば──


貴公子の体を支えつつ、自分の体をスライドしようと試みるも、


「っ!」


貴公子を支えていた手が握られてしまった。
寝てるのに、それなりの強さがあって……動けなくなる。

……今だけよ、今だけ頑張れ私──






後ろにある部屋の時計が見れなく、どれくらい経ったかわからないけれど、膝の上でもぞもぞと貴公子が動き出した。


「ん……」

「起きたか貴公子」


うっすらとひらかれた寝ぼけ目と目が合い、

何膝で寝てくれてんの?と目を細めると、貴公子はふにゃっとした笑みを浮かべた。


「……かわい」


は、はい!?


何言ってるの?
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