同居人がめんどくさい
私たちは、こんなにも意気投合しているけれど、さっき川辺で出会ったばかりの何も知らない他人なのだ。

話も聞いてもらってすっかり気を許してしまっているけれど、本当に信頼してしまっていいのだろうか。

無いだろうけれど、万が一、億が一にも、あのストーカーの縁者ではないのだろうか...

私のために涙まで流してくれたこの夫婦を疑いたくはない。

けれど、そう考えてしまうほどに、この提案に、彼らに対してメリットが何一つないのだ。

何故ここまで、素性もわからない見ず知らずの他人に手を差し伸べてくれるのだろう。

夫婦への不信感というよりは、単純に2人の行動の動機が不思議でたまらなかった。

突然誰かを家に泊まれば、セクハラやら、犯罪だと騒ぎ立てられる世の中だ。

2人からしたら、私だってどんな人物かわかったものじゃない。

家に入れるということは、それなりにリスクになるはずだ。

それなのに、どうしてこんな私に...

考えても、2人の行動の意図なんて図りようもなかった。

チラッと旦那さんの方に目をやる。

すると、目が合った。

旦那さんも奥さんの意見に賛同のようだ。

ニコッと、優しい眼差しで私を見ている。

たとえ数日でも、泊めてもらえるというのであれば、これほど有難いことはない。

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