同居人がめんどくさい
あまりにも男がだんまりを決め込んでしまっているので、痺れを切らし、こちらが先に口を開く。

「......夜の相手をするとか、そういうことですか?」

言いながら、段々と気分が悪くなった。

私だってこんなこと言いたくはない。

「は......?」

男は想定外にも、キョトンとした顔でこちらを見ている。

は?、て何?こちらも、は?なんだけど...

男のその反応に、思わず顔を歪める。

男は依然として、面食らったような表情をしている。

少し間があって、男はやっと元通りの表情に直って、話し始める。

「まあ...女性側からしたら、そう思われるのも仕方ないのかも知れませんね。」

男の声は、落ち着いていて、穏やかだった。

「でも...」

男の視線が、私を舐めるように動く。

頭の先から、足の先までじっくりと値踏みするように動いていく。

何度もジロジロと視線を動かし、また私の視線へと目を戻す。

「誰にでも手を出すほど、飢えていませんので。ご安心を。」

それだけ言うと、私から視線を逸らし、一口紅茶を啜った。

「...」

今度は私が呆気に取られてしまった。

男はこちらを見ることもなく、目の前で平然と紅茶を楽しんでいる。

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