ひまわりが咲く場所で
君が作った未来
あれから月日は流れ、俺は無事に志望していた大学の医療科学部へと進学した。
真新しいキャンパスは、全国から集まった学生たちの熱気と、どこか緊張感のある空気で満ちている。
講義室のデスクにノートを広げ、筆箱からペンを取り出す。その拍子に、カバンの端から覗くネイビーとキャメル色の星のキーホルダーが、チリンと小さな音を立てた。
「……よし」
授業開始のチャイムが響き渡る。
教授が黒板に向かって書き始める医療用語の数々を、俺は一言も聞き漏らすまいと必死にノートに書き留めていく。
解剖学、生理学、薬理学――。
学ぶべきことは山のようにあり、覚える専門用語の多さに気が遠くなりそうになることもある。だけど、この分厚い教科書をめくるたび、俺の頭にはあの白い病室で少しずつ弱っていった莉緒の姿が、そして夢の中で彼女がくれた温かい笑顔が浮かぶんだ。
「瑠唯、次の講義、一緒に学食行こうぜ」
隣の席の専門学校からの友人が、肩をぽんと叩いてくる。
「おう、行く。ちょっとこれ、まとめ終わるまで待ってくれ」
莉緒。
俺は今、お前が愛してくれたこの世界で、誰かの未来を守るための第一歩を踏み出したよ。
まだ何一つ成し遂げていない、ひよっこの大学生だけど。
いつか、あの日の俺たちのように絶望の淵に立たされている誰かがいたら、その手をしっかりと握り返して、大丈夫だって笑いかけてあげられるような、そんな医療従事者になるために。
俺は真っ白なノートに、未来へと続く一歩をしっかりと書き進めていった。
真新しいキャンパスは、全国から集まった学生たちの熱気と、どこか緊張感のある空気で満ちている。
講義室のデスクにノートを広げ、筆箱からペンを取り出す。その拍子に、カバンの端から覗くネイビーとキャメル色の星のキーホルダーが、チリンと小さな音を立てた。
「……よし」
授業開始のチャイムが響き渡る。
教授が黒板に向かって書き始める医療用語の数々を、俺は一言も聞き漏らすまいと必死にノートに書き留めていく。
解剖学、生理学、薬理学――。
学ぶべきことは山のようにあり、覚える専門用語の多さに気が遠くなりそうになることもある。だけど、この分厚い教科書をめくるたび、俺の頭にはあの白い病室で少しずつ弱っていった莉緒の姿が、そして夢の中で彼女がくれた温かい笑顔が浮かぶんだ。
「瑠唯、次の講義、一緒に学食行こうぜ」
隣の席の専門学校からの友人が、肩をぽんと叩いてくる。
「おう、行く。ちょっとこれ、まとめ終わるまで待ってくれ」
莉緒。
俺は今、お前が愛してくれたこの世界で、誰かの未来を守るための第一歩を踏み出したよ。
まだ何一つ成し遂げていない、ひよっこの大学生だけど。
いつか、あの日の俺たちのように絶望の淵に立たされている誰かがいたら、その手をしっかりと握り返して、大丈夫だって笑いかけてあげられるような、そんな医療従事者になるために。
俺は真っ白なノートに、未来へと続く一歩をしっかりと書き進めていった。