私立白薔薇学園の社長令嬢かつ養女
「生徒会長、今日もご立派」

 軽い調子で短い髪の女性が、
 そう言った。
 
「……何しに来たの?」

「ただの雑談よ」

「というこうか、
ここ三階の窓まで登って来たの?」

「いいでしょう」

「これ、完全なる不審者だよ。
警察呼ばれてるんじゃない?」

「その時は、その時よ」

 制服を見る限り、
 私立黒薔薇学園の生徒だろう。

 黒薔薇学園は白薔薇学園に次ぐ進学校として知られている一方で、
 不良生徒が多いことでも有名だった。

 そんな学校の制服を着た少女が、
 生徒会室へ突然現れたのだ。

「どうでもいいけど、
紫帆やスプランチャーに危害を加えるようなことがあれば、
私は許さない」

 静かな声だった。

 怒鳴るわけでもなく、
 脅すわけでもない。

 ただ、自分の意思だけを真っ直ぐ伝えた。

「そんなもの、
興味ないわ。

あいつと関わりがなければ」

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