最下位特待生は、学園トップ4の家庭教師になりまして。
シャーペンの先を口元に当てながら考える。

「あ、『褒めるとやる気を出してくれる』かな」

……っ、ふふ。

このノートを見られたら、絶対怒られるだろうなぁ。

『褒めると少し嬉しそうにしてくれる』

うん。

これくらいなら大丈夫……かな?

たぶん。

次のページをめくる。

一ノ瀬 律くん

『理系科目は学年トップクラス』

『論理的思考が得意』

『根拠を説明すると理解が早い』

『国語は感覚で考えようとしていない』

今日教えてみて、感じたことを書き加えていく。

私は今日の授業を思い出して、小さく笑った。

「"作者本人に聞いたほうが早い"、かぁ」

あれは思わず笑いそうになっちゃった。

でも、律くんらしい考え方だったな。

< 61 / 72 >

この作品をシェア

pagetop