元不良お嬢様〜小さな苺姫の物語〜
 私は、
 家族が経営する
「いちごクリニック」
 の娘で、
 医師の家に生まれ育った、
 いわゆる医師令嬢。

 私の両親と
「石ノ木医院」
 の院長夫妻は、
 同じ医師同士ということもあって昔から親しい間柄。
 その縁で、
「石ノ木医院」の息子の石ノ木レオとは
許嫁とされている。

 しかし私は、
 その石ノ木君に会ったら思い切って、
喧嘩を売ってやろうと考えていました。
 石ノ木夫婦に喧嘩売ったら、
 後々厄介なことになるから。

 すると、
 執事の羊飼さんが私を止めようとする。

「いけません、
お嬢様。
医師令嬢たるもの、
医者の息子に喧嘩を売るなんて、
そのようなことはしてはいけません」

「わかってないな。
羊飼さんは、幼い頃から一緒にいるっしょ?
私が素直に従ったことある?」

 とにかく、喧嘩がしたい。
 でないと、腕が鈍る。

「ないですが」

「なら、行くから」

「お嬢様?」
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