春のその先で、君と。
その言葉に、一瞬だけ胸が詰まった。
仲良くしてくれてありがとう。
その言葉が、さっき食卓で感じたことと重なった。
りのんとお母さんが楽しそうに話していたこと。
一緒にご飯を食べていたこと。
俺が忘れかけていた、家族との時間。
「……はい」
それだけ返すのが精一杯だった。
「またいつでも遊びに来てね」
「ありがとうございます」
玄関を出る。
「またね、湊くん」
「うん。また明日」