春のその先で、君と。



二人で公園に入り、並んでブランコに座る。


夜の公園は静かで、さっきまでいた遊園地が少し遠く感じた。



「湊くん、今日はありがとう」



「うん」



「たくさん考えてくれて、とっても幸せだった」



「りのんが喜んでくれたなら、よかった」



湊くんがそう言って、鞄の中から小さな箱を取り出した。



「これ、りのんにプレゼント」



「え……?」



「開けてみて」



そっと箱を開ける。


中には、細くてシンプルなブレスレットが入っていた。


小さなチャームがひとつだけついていて、街灯の明かりを受けてきらっと光る。



「……かわいい」



「りのんに似合うと思って選んだ」



「嬉しい……」



湊くんがブレスレットを取り出して、私の手首につけてくれる。



「どう?」



「すごくかわいい」



手首に光るブレスレットを見つめる。


今日のために、湊くんが選んでくれたもの。


そう思うだけで、胸がいっぱいになった。



< 91 / 157 >

この作品をシェア

pagetop