黒澤主任の甘いイジワル
目が覚めると、隣に黒澤はいなかった。サイドテーブルの時計は10時を指している。部屋を見回すと昨夜のシャツの残骸がベッドサイドに散らばっているのを見て、新菜は顔を熱くした。
昨日着ていた服をどうしようかと迷っていると、寝室のドアが開いた。
「おはよう、新菜。朝ごはん、もうすぐできるよ」
シャツをラフに着崩した黒澤が、柔らかな笑みを浮かべて覗き込む。新菜は素直に差し出された腕に飛び込む。自分だけが何も身につけていないことも忘れて。
「とりあえず、俺の着て」
黒澤から受け取ったシャツを新菜が羽織る。促されてリビングに入ると、聞いていた通り家具らしい家具はほとんどなかった。
「帰ってきてすぐ出社だったから。まだ船便も来てないんだ。……大きい家具は、これから一緒に選んでもらっていい?」
黒澤は悪戯っぽく笑いながら、新菜をそっと抱きしめる。
「……それって、どういう意味?」
見上げて、新菜はようやく気づき始めた。
――大好きな、その指先で新菜の薬指に温かい指輪がはめられるまで。
二人の未来が重なるまで、あと、ほんの少し……。
昨日着ていた服をどうしようかと迷っていると、寝室のドアが開いた。
「おはよう、新菜。朝ごはん、もうすぐできるよ」
シャツをラフに着崩した黒澤が、柔らかな笑みを浮かべて覗き込む。新菜は素直に差し出された腕に飛び込む。自分だけが何も身につけていないことも忘れて。
「とりあえず、俺の着て」
黒澤から受け取ったシャツを新菜が羽織る。促されてリビングに入ると、聞いていた通り家具らしい家具はほとんどなかった。
「帰ってきてすぐ出社だったから。まだ船便も来てないんだ。……大きい家具は、これから一緒に選んでもらっていい?」
黒澤は悪戯っぽく笑いながら、新菜をそっと抱きしめる。
「……それって、どういう意味?」
見上げて、新菜はようやく気づき始めた。
――大好きな、その指先で新菜の薬指に温かい指輪がはめられるまで。
二人の未来が重なるまで、あと、ほんの少し……。