潜入したのに目立ってどうする! ~ひっそり暮らしたい月の潜入者~
次の日


「………よし」

私は、再度荷物を確認した。

特に、忘れ物、ない。



「行ってきます」

「おう。頑張れよ、「月の潜入者」!」

「…ん」

そう短く返事して、絵理乃校へ向かった。









「うわぁ……」


着いたけど、なに、これ…。

私が独り言を言う事は、滅多にない。

それだけ、凄いってこと。

流石、エリート校だけある…。

学校が、お城みたい…。



ここは、お金持ちのエリート校として有名だ。

そして、この絵里乃校には、敵校がある。



ー隣にあるエリート校、理乃校(りのこう)だ。

理乃校は、学力のエリート校として有名。


正反対なエリート校が並んでいるので、敵になってしまった、という感じ、らしい。




いつの間にか私は、理事長室に着いていた。

着いたらまず、理事長室へ行けって言われてたから、ね。

コンコン。

「し、失礼、しま、す…」

そう言って、

「お、中野さんか。」

「中、野…?」

どういう事?と思って頭を傾げた。

「聞いてなのかい?守乃では目立つから、この学校では中野として護衛するんだよ。」

「知って、るん、です、か…?」

「実は、春樹(はるき)と幼馴染でねぇ…」

春樹(はるき)は、お父さんの名前だ。

「そ、うなん、です、か」

「そうだよ……って、もうこんな時間!教室分かる?」

「わ、分かり、ます。さっき、掲示板、みた、ので」

「ほう。記憶力がいいのだね」

うーん…。

普通だと思う…。

「それ、では、行って、きます…」

「頑張ってね」

「…?」

“頑張ってね”…?

どういう事だろう…。

そう思いながら、私は教室へ向かった。



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