I want to spend the rest of my life with you
肇からメールを送るのは少なかった。電話もほとんど香織からかけてくることが多かった。メールや電話が嫌いだったわけではない。むしろ、嬉しかった。肇の方から送ろうと何度も考えた。しかし、文面を書いている途中でいつも消してしまうのだ。

(なんだか恥ずかしいな。いや、思春期の子どもみたいでこんな気持ちを抱いてる方が恥ずかしいが……)

休みを二人で合わせ、時々会った。香織は会うたびに「会いたかった」や「大好き」と感情を伝えてくれた。しかし、肇はただ香織を抱き締めるだけで精一杯だった。

(本当は、もっと言葉をかけたいのに……)

しかし、そんな肇の全てを変える出来事が三月に起きた。肇が会社で仕事をしていた時のこと。オフィスが大きな揺れに襲われた。

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

「地震だ!!みんな机の下に隠れて!!」

肇の経験したことのない大きな揺れだった。そして、オフィスに置かれたテレビを誰かがつける。そこに映し出された映像に、肇は顔から血の気が引いていくのがわかった。
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