I want to spend the rest of my life with you
「仙台に実は短期出向することになったんだ」

ある日、香織が暗い顔で言った。宮城と東京。新幹線で二時間ほどかかってしまう。遠距離恋愛だ。肇の中に悲しみが込み上げた。しかし、口から出ていったのは裏腹な言葉だ。

「仕事ならしょうがないだろ。仙台にも七夕祭りとか、牛タンとか、伊達政宗とか色々楽しいこともいっぱいあるだろうし。暗い顔すんなよ。お互いに会いに行けばいいだろ」

どこかぶっきらぼうに肇は話してしまった。暗い顔をしている人を優しく励ます方法がわからなかったのだ。言い終えてから、肇の胸がチクチクと痛み出す。

「……うん!そうだね!」

香織は笑った。少し泣いてしまいそうな表情だった。その表情を見て、肇はさらに自分のことが嫌いになっていく。しかし、その口から「ごめん」という言葉が出ることはなかった。

香織は仙台へと旅立った。肇は寂しさを覚えつつも、最後までそれを口にすることはなかった。遠距離恋愛が始まってから、香織からよくメールが届いた。仙台の写真も添付されていた。
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