I want to spend the rest of my life with you
「香織……」

「肇くん、来てくれたんだね。ありがとう」

香織が笑う。しかし、その目には涙が浮かんでいた。肇の目の前がぼやけていく。肇は香織を強く抱き締めた。そして、ずっと言おうと思っていた言葉を言う。

「生きていてくれて、ありがとう。愛してる。本当によかった……」

「うん。ありがとう……」

香織の声も震えていた。その時、肇は思った。香織と共に生きていたいということをーーー。

「香織、結婚してくれ。俺は君を守りたい。ずっとそばで生きていたい」

「はい。喜んで」

絶望が、希望に変わった瞬間だった。



バージンロードを香織が父親と共に歩いて来る。肇はその姿から目が離せなかった。今日から二人は「家族」になり、未来を歩んでいくのだ。

「互いを愛することを誓いますか?」

「はい。誓います」

肇は香織のおでこに唇を落とした。互いの両親や友人のいる前で唇にキスは恥ずかしいため、おでこにすることにしたのだ。

「愛してる」

肇が囁くと、香織の頰が赤く染まる。肇は神の前で誓った。

(必ず、香織を幸せにする。毎日「愛してる」と「ありがとう」を言おう)

恋人を卒業した二人が、家族となって歩いていく。これは、どこにでもいる二人のかけがえのない物語だ。
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