愛しいひと――く ち な し身代わりの恋(番外編)
 常に心を支配するのは 罪悪感と劣等感。
それでも、

「アユミ……」

 セックスするときのノブは、私を恋人のように扱ってくれるから。

 ″あの人″の身代わりでも、私は構わないと思った。


 ——それで、ずっとノブといられるなら。



「坂月先輩がノブに告ったって」

 だけど、ノブは年上の女性からもモテた。

「で。ノブはなんて返事したの?」


 情報を流してくれた理に聞くと、


「今は誰とも付き合わないって答えたらしい」


 要するに、断ったのだけど、腑に落ちない。

 “誰とも”……?

 私は、なんなの?
 ノブの彼女じゃないの?


 初めて関係してから半年が過ぎた。

 その間、私の事を何度も抱いたくせに。


 屈辱感の中で、何が何でもノブを自分だけのモノにしたいっていう感情が芽生えた。

 そうするには、結婚しかないように思えた。
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