冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい


「きゃっ……!」

「ええっ、梅田美桜ちゃん……!?」

 大声を出したのは――難波副社長だった。
 そうして、彼が肩を貸して支えているのは……。

「恭司さん……!!」

 恭司の姿があったのだ。
 ――どうやら酔いつぶれてしまっているようだ。
 美桜はおずおずと問いかける。

「あ、あのう、どうされたんですか?」

 呆然としていた難波がハッとする。

「え? ああ、恭司を酒に誘ったら想像以上に呑んじまって……部屋まで連れて行くから」

 やけに難波副社長がこちらをジロジロ見てきている気がする。

(何だろう?)

 そこでハッとする。

(恭司さんと私がどういう関係なのかを気にしている……!?)
 
 とはいえ、もう今更隠れようにも時すでに遅しである。
 美桜は背中に冷や汗をかきつつ、難波に恭司を連れて行ってもらうことにする。
 難波が手伝ってくれたおかげで、コートとスーツの上着を脱がせてから、恭司にはベッドに横になってもらった。

「それじゃあ、俺はこれで失礼するよ。恭司を頼んだよ、梅田美桜ちゃん」

「はい。ありがとうございました」

 美桜は深々と頭を下げた。
 難波から自分たちの関係が何かは追及されなかったので、とりあえずホッとする。

「……最近の若い子は……順一を夢中にさせたあげく、百戦錬磨の恭司を手玉にとるとか……怖いな……」

 去り際の難波が何か言った気がしたが、声が小さすぎて聞こえなかったのだった。
 難波を見送った後、美桜は恭司の眠るベッドの上に座った。
 彼のサラサラの黒髪にそっと触れた。

「恭司さん、どうして飲みすぎちゃったんだろう」

 なんとなく恭司が寝苦しそうだ。
 美桜は彼の白シャツの第二ボタンと第三ボタンを外してあげる。
 骨ばった鎖骨が目に入ってきて、ドキドキしてしまった。
 ちょうど、その時。

「ひゃっ……」

 美桜の手首を恭司の手が掴んでくるではないか。
 彼がうっすらと瞼を持ち上げる。

「恭司さん、大丈夫ですか?」

 美桜が心配そうに顔を覗き込んだ、その時。

「きゃっ……!」

 視界がぐるりと反転する。
 美桜の背中がベッドに触れたかと思うと、身体の上に柔らかな重みが乗り上げてくる。

「恭司さん、起きたんですか……?」

 見上げた瞬間。
 美桜はビクリとした。
 なぜならば――恭司の瞳がまるで獣のようにギラギラしていたからだ。
 
「酔ってるから? ……きゃっ……」

 彼の手が彼女の二ッとワンピースの裾の中へとおもむろに差し入れられる。太腿を撫でられはじめた。

「あっ、待ってっ、明日もお仕事で朝が早くて……」

「待たない」

 恭司がワンピースの裾を胸元まで一気にたくし上げたせいで、美桜の華奢な腰回りが外気に晒されてしまう。
 そうして――彼の顔が彼女の下腹に埋まってくると、彼の唇が彼女の肌を吸う。

「……んっ……あっ……恭司さん、待ってっ……」

「俺以外の男と会うような女の言うことは聞かない」

「え……? あ……」

 美桜はゾクリとした。
 恭司の瞳には仄暗い光が宿る。

「俺以外の男の命令を聞くような女は必要ない。これで終わりにする。だから、最後に俺に抱かれろよ」
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