目立ちたくない地味子ちゃんは、冷徹会長に遊ばれて。
「俺を、そいつらと同じにはしてほしくない」



彼の声は低くて、少し怒っていて、でも、泣き出しそうなほど切実だった。


「お前がどれだけボロボロでも、何の役にも立たなくたって、俺はお前を絶対に嫌いになったりしねえ。お前の困り顔を、迷惑なんて1ミリも思わねえ」



「西園寺、くん……」



「頼れよ、つむぎ。
頼られるために、俺がここにいんだよ」



初めて呼び捨てにされた、私の名前。

その響きがあまりにも優しくて、私の頑なだった心の壁が、音を立てて崩れ落ちていく。

「っ西園寺くん……」

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