目立ちたくない地味子ちゃんは、冷徹会長に遊ばれて。
「あーあ、会長、さすがにそれは職権乱用ですよー」


「抜け駆けはずるいです、会長!」



部屋の奥から、蜂屋先輩の呆れたような声と、小鳥遊くんの悔しそうな叫びが聞こえてきた。


恥ずかしさで顔が爆発しそうになり、私は西園寺くんの胸に顔を埋めて隠した。
西園寺くんは彼らから私を隠すように、さらに強く抱きしめ直す。


「うるせえ。佐藤は今、俺の看病で忙しい。お前らはさっさと帰れ」

西園寺くんの力強くて温かい腕。

無愛想に言い放つ彼の胸の中で、私は生まれて初めて、誰かに甘えることの温かさを知った。
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