きみが光るたび、淡くなる
「雨瑠!見た⁉」
「あ、あぁ・・・見た。驚いたな」
『ひとりごと』リリースから1週間。
私と光のスマホには、同じ画面が映っていた。
『届いてよ 僕のひとりごと』
LUXEONの新曲にして10曲目の『ひとりごと』のサビを踊っているのは、大人気インフルエンサー。
なんと、1.5倍速の『ひとりごと』を、色々な有名人が踊ってくれているのだ。
「曲の再生回数・・・すでに5000万回いってる!このまま波に乗れば・・・もっといける!」
3日で5000万回再生。
今までにない、圧倒的なスピードで『ひとりごと』が広まっていた。
「うーちゃん!『ひとりごと』!」
「あぁ、見てるよ・・・まさか、こんなにヒットするとは・・・」
すると、部屋に入ってきたのは、血相を変えた冬貴と、メンバーたち。
「ついにヒットしたよ!見て!タレントの『ななぽん』と『ゆらまる』も踊ってる!」
ななぽん、ゆらまる。
今大人気のタレントで、モデルもしている。
そんな2人まで踊っているとは・・・。
「うるやん・・・ありがとう。俺たち、やっと恩返しができる」
絹が感極まったようにそう言い、メンバーも大きく頷いた。
「まだまだ、これから売れていくんだから・・・ほら、泣きそうにならない、頑張ろう。・・・よし、テレビにもたくさん呼んでもらえるな」
絹の目がうるうるしだしたので慌てて渇を入れると、またもや光が大きな声を出す。
「ちょ、雨瑠!Lumenの会員数がめっちゃ増えてる!10万⁉」
「え?・・・ほんとだ。なんで急に・・・」
FC(ファンクラブ)の会員数が急激に増えていて、調べると。
「【『ひとりごと』がヒットしてからLUXEONを調べたら、ショート動画がいっぱい出てきた!】【調べたら出てきた公式のショート動画が愛おしすぎてFC(ファンクラブ)入りました!】【LUXEONのこと全然知らなかったけど、いっぱいショート動画あって面白い!メンバーの仲もいいし、すぐにFC(ファンクラブ)入った!】・・・だって」
SNSの書き込みを読み上げ、冬貴の方を見ると、次は冬貴の目が潤んでいた。
なにせSNS管理をしていたのは冬貴。
自分たちで考えてたくさん企画をしていたし、ありえないくらいショート動画も投稿していた。
それでも動画は、他のメンバーのように分かりやすい結果が出てこなかったので、グループに貢献できたことがとても嬉しいようだ。
「ありがとう、冬貴」
「お、俺の方こそっ・・・ありがとう・・・!」
涙腺が崩壊した、というか涙もろい冬貴は泣き止むまでにかなり時間がかかり、全員でどうにか涙を止めさせようと奮闘した。
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