初恋が君に届くまで
「それで? なにがあったの?」

12時になるとすぐさま友美に手を引かれ、二人で社員食堂にやって来た。

焼き鳥丼を持って席に着くなり、友美はズイッと身を乗り出す。
つむぎはうつむき加減で口を開いた。

「あのね、昨日帰ったらメッセージが届いたの」
「帰ったらって、むぎは二次会には行かなかったから夜の10時頃ってこと?」
「そう。まだ二次会の途中だったでしょ?」
「うん。綾瀬さん囲んで終電まで飲んでたよ。それでメッセージって、綾瀬さんからだったの?」

コクリとつむぎは頷く。

「そこに書いてあったの? 実は同級生だっただろって」
「うん、まあ、そんな感じ」
「ふーん。最初から気づいてたのかな? それでも黙ってたのって、なんでだろ。で? つむぎは返信したの?」
「したけど、もう動揺が隠し切れなくて……。【お久しぶりです、こんばんは。奇遇ですね】とか、変なこと書いちゃった。そしたら、ニヤリって笑ってるスタンプだけ返ってきて。もうガクブルガクブルだよ」
「そうだったんだ。なんだかおもしろいね」
「ちっともおもしろくないよ。私、怖くて怖くて」

まあまあと友美になだめられ、つむぎは焼き鳥丼を口にする。

「美味しい、ぐすん……」
「なにも泣くことないって。ね? 綾瀬さんがどういう意図で最後にそんな爆弾投げてよこしたのか、まずは訊いてみないと」
「ば、爆弾……」
「あ、ごめん。違うって。えーっと、サプライズだよ、サプライズ。ほら、びっくりしたなーってやつ」
「びっくりどころじゃない。心臓が凍るかと思った」
「そっか。まあとにかく、今は焼き鳥丼食べて。あとで綾瀬さんから、明るいメッセージ来るかもしれないからさ。ね?」

うん、と頷いて、二人で食事に戻った。
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