初恋が君に届くまで
賑やかなパーティーもそろそろお開きとなる頃、少ししんみりと雰囲気を変えて、つむぎのクラスメイトだった女の子達がマイクを握る。

「それではここで、スペシャルムービーをご覧いただきます。お二人のご家族にお写真をお借りにして、これまでの丈くんとつむぎさんの愛の軌跡を動画にまとめました。キラキラ輝く青春時代のお二人を、私達みんなで一緒に振り返りたいと思います。それでは、どうぞ」

照明が落とされ、横の壁一面に白いスクリーンが現れる。

しっとりした音楽と共に、「Happy Wedding♡ 丈 & つむぎ」の文字が浮かんで消えた。

そして次に現れたのは、生まれた時の二人の写真。

「えっ、つむぎ?」
「これ、綾瀬くん?」

次々と流れる二人の幼い頃の写真に、つむぎも丈も身を乗り出した。

「可愛いなあ、つむぎ。何歳くらい?」
「これは3歳かな。綾瀬くんは?」
「俺は多分、幼稚園の写真だから4歳くらいかな」
「ふふっ、目がくりくりで可愛いね」
「つむぎも、ほっぺがぷくぷくでめちゃくちゃ可愛い」

初めて見るお互いの子ども時代。
知り合う前の、自分の知らない丈の姿に、つむぎは感慨深くなった。

「綾瀬くん、こうやって大きくなったんだね」
「つむぎも。どんな子だったんだろう。可愛くて、ちょっと泣き虫なのかな? 将来俺達に女の子が生まれたら、こんなに可愛い子になるんだろうな」

小さく呟いた丈の言葉に、つむぎは頬を赤く染める。

(男の子が生まれたら、綾瀬くんみたいにかっこよくて優しい子になるんだろうな)

そんなことを思いながらスクリーンを見つめていると、いつしか二人の姿は成長していく。

ランドセルを背負った入学式。
遠足や運動会、修学旅行の写真。
小学校の卒業式、制服を着た中学校の入学式。
陸上部の丈と、美術部のつむぎ。
少しずつ顔立ちが変わり、身長も高くなる。

そしていよいよ、制服に身を包んだ高校の入学式の写真になった。
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