夏と君

夏休み

「咲菜《さくな》~!」


「どうしたの美海《みうな》ちゃん。」



「夏休みだよ~。遊びません?」


「いいよ!楽しみだね?」



「2人じゃないからね?せっかくだし亜矢斗《あやと》も呼ぶからね。」


「ちょっとまーって!」





高校生になって初めての夏休みの前日、
気温はとっくに夏だ。暑すぎる14時半の放課後。


仲良しの島田美海《しまだみうな》ちゃんはそう言った。



高橋亜矢斗《たかはしあやと》くんは私の好きな人。

中学生の頃に通っていた塾が同じクラスで中学は違えど彼を含む複数人で一緒に出掛けるほどには仲良しだ。
ミウナちゃんともこの塾で出会った。

必死に勉強していた受験中はあまり余裕がなく、
友達やもちろん彼とは全く連絡を取らず、なんとか無事に志望校に合格した。





「アヤト、城南高校行くみたいよ。」




ミウナちゃんからそう聞いて私は必死になって勉強に励んだ。
彼と同じ高校へ入学したく偏差値を10上げて入学した。



ミウナちゃんはアヤトくんと産まれた時からの幼馴染でなんでも知っていた。
少女漫画で良くあるような恋愛感情は全くないから安心してと。
好きになったことを教えていもいないのにそう言われた。




「夏休みに頑張らないでどうすんのよ。はやく告白しなさいな?」


「じゃあ私はてるちゃん呼ぶよ?」


「上等じゃん。」





上原輝《うえはらてる》。
私とは家がお隣同士で物心ついたときからの幼馴染。
もちろん同じ幼稚園で、その頃から私はてるちゃんと呼んでいる。


高校に入学して隣の席になったミウナちゃんとてるちゃん。
どうやらミウナちゃんはてるちゃんのことが好きみたい。
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