イケメンすぎる、君が好き。

待ちに待ったTIP OFF

試合開始のホイッスルが鳴った瞬間、体育館の空気が一気に変わった。

それまでざわめいていた観客席が静まり返り、

次の瞬間にはボールの弾む音とシューズが床を擦る音だけが響く。

……と思ったのも束の間。

「桐生くん頑張ってー!!」

「葵くんかっこいいーっ!!!」

聞き覚えのある黄色い声が、あちこちから飛んできた。

「……すっげぇな」

思わず呟く。

なんというか、試合中なのに葵の周りだけ空気が違う感じだ。

もちろん、理由は顔だけじゃない。

コートの中にいる葵は、普段教室で見る姿とはまた少し違っていたのだ。

真剣な表情で、一瞬の隙も逃さない動き。

葵がボールを持った瞬間、相手選手が警戒するのが分かる。

それでも葵は焦らない。

相手の動きを見て、仲間の位置を確認して、最適な場所へパスを出す。

自分が目立ちたいんじゃない。

チームを勝たせるために動いているような気がした。

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