君に溺愛をあげる。
「ーヒヒーン!!」

え…いまの、馬の鳴き声?

森に悲鳴のような鳴き声がひびいたのと同時に、わたしの周りに集まっていた動物さんたちが、驚いて逃げていった。
  
「マイロ!!止まれ!!」

男の人の、声…?

立ち上がって声の聞こえた方をみると、そこには暴れている白い馬と、なんとか手綱をにぎりながら止めようとしている人がいた。

フードを深くかぶっているから、顔はみえない。

「おい、お前にげろ!!」

わたしに気づいたのか、その人はこっちをみながらさけんだ。

彼が言っていることは正しい。

いったいなにが…って…。

「この子、怪我を…」

「ああ。さっき足を怪我してしまって…パニックになっている。だから離れるんだ!」

そんな…。

幸い、怪我はそこまでひどくないから、命に関わるものではないはず。

でも、このまま放っておいたら、さらに暴れて、怪我を悪化させる危険がある…。

最悪の場合、なくなる可能性も……。

わたしはとっさにその馬に駆け寄って、ぎゅっと抱きついた。
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