ポリスラインを翔びこえて
「この前言ってた新発売のホラゲーだよね?」

「うん、ひとりじゃ全然クリアできないんだあ」

「犬井くん怖がりだもんねー」

「蒼羽刑事のおすすめならいけると思ったんだけどなあ」

「え、どうしてそうなるの。私グロホラー専門って言ったじゃん、ガチのほうで怖いやつ」

「んー、ゾンビならかわいいかなって。とりあえずまた連絡するねえ。日程調整よろしく〜」

「はーい」


ゾンビならかわいいって意味不明な持論、と心の中でツッコミ入れておく。

ゲームなんて中学生ぶり。
かなり久しぶりだからワクワクする。

10年くらいスランプあるけど割と得意だったりするから、犬井くんができなかったところを絶対クリアして顎で使ってやる。覚悟しとけ犬井後輩よ。


そうして犬井くんと別れて課内へ戻り席につくと、外線が鳴って受話器を取る。


「はい、警視庁暴力団対策課の蒼羽が承っております」

『…………』


無音が続く。
サー、と通話中の音にはなっているから、相手方が無言なだけだと思うけど。

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