ポリスラインを翔びこえて

「もし20年前の烏赫抗争でパパが誤発砲した警察官だったら」

「…は?」

「闇に葬られた理由も説明つくなー」

「まこちゃん、いい加減にしろ」

「あ、あくまで仮説ね?」


そう、これはあくまで仮説──のつもりだった。

見つけてしまった。


────昨日、抗争のあと。

深夜の家は真っ暗だった。

パパは出張中、ママは夢の中。
セイ兄もきっとこの抗争の後処理でまだ職場にいたと思う。

そういえば調べたい資料が残っていたことを思い出し、もやもやして眠れなかった私は何となくパパの書斎に入って、何となく手にしたファイルを、何となくパラパラめくってみた。

本当に引き寄せられるみたいに巡り会うことってあるんだと驚いた。

消えた1ページがあった。


その内容に、震えが止まらなかった。

この事実は、下手に扱えない、かと言って闇に葬られたままでもいけない、そう思って。

抜き取って隠し持って来てしまった私は、この処分についてホムラマコトと合議したくなった。

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