ポリスラインを翔びこえて
なるほどね。
セイ兄、あんたの言っていた証拠って、そういうことだったのか。
すべてが一本の糸で繋がった。
もはや烏轟を滅ぼさない理由は皆無だ。
「発端はあんたらの魔性の女から仕掛けてきたことでしょ?それこそ烏轟の親玉は女使ってうちを陥れようとしたと捉えられても文句言えないよね」
「おっしゃるとおりです。ただ、美琴の気持ちも理解できぬわけではありません…、彼女はオヤジの許婚のようなものでしたから、自由に恋愛などできなかった身でありました」
「……まあいいや。それで、あんたはうちで何をするわけ?蜂技」
はい、と言って隣の付き人へ手を差し出す。
付き人がビジネスバッグから黒い封筒を取り出して蜂技に渡す。
蜂技は賞状を授与するときのように両手で俺の前にひれ伏す。
「烏轟組の内情です」
腹を括ったかのごとくしわがれた声をくれる。
いちいち大袈裟だなこの人。
「こちらは挨拶代わりにすぎません。受け入れていただけるなら烏轟の全てを曝け出します」