ポリスラインを翔びこえて

「バカでもアホでもいいけどさ」

「愚か者の子は愚か者だのぉ」

「あんたこそ不倫されるくらいチンケなタマしてんじゃない?」

「……なんだとぉ…?」

「ふっ、図星かよ」


ピキピキ、と効果音が聞こえてきそうなほどおでこのシワの中から浮き上がる血管。

血圧上がっちゃうよ。いい歳なんだから落ち着きなって。

すると壁側のドアがバン!と勢いよく開き、入ってきたのは女の声。


「はーい、お待たせー」

「……っ!」

「金庫は征圧したわよ、ホムラマコトくん」


それはうちの内通者であろう女。


「イヌイサトミ……っ!」


やられた。二重スパイだったのか。

犬井さとみの後ろから入ってきたのは囚えられた蜂技を引きずる付き人。

「んんーっ!」

おとなしそうに見えたこの付き人は蜂技を裏切ってやったぜという顔で。
そして犬井さとみもまた、赫龍組と警察を裏切ったということか。

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