ポリスラインを翔びこえて
そりゃあ、すんなりはい頑張って〜と応援されるわけない。
別れろと言われても、そもそも付き合っているわけじゃないし。
それ以前にどうにかして結ばれたいから今こうして話し合っているのであって。
「私の気持ちをわかってほしいの」
「気持ちがどうとかいう話ではない!お前こそ相手が誰なのかわかっているのか!」
「わ、わかってるよ、」
「わかってない!」
「わかってるってば!赫龍組の若頭だよ。暴力団の重要人物。扼殺の白蛇。肩書きだけなら誰でも知ってるよ!」
「お前は警察官だろう!」
「そうだけど!」
「警察官とヤクザが一緒になったところで誰が祝福するんだ!これはお前だけの問題じゃない、職場や友人、家族、周りの人間も巻き込むんだぞ!」
「っだから、そうならないにはどうしたらいいか相談しに来たんじゃん!」
「世の中甘く見すぎだお前は!」
ドンッ!
パパは拳をテーブルに叩きつける。
コップの麦茶が揺れる。
ママもセイ兄も、何も言わない。