ポリスラインを翔びこえて
「わ、私は……炎くんの外側じゃなくて、中身を好きになったの。みんな知らないだけでほんとうは、」
「その名さえも聞きたくない!二度と口にするな!」
「っ、パパこそ何にもわかってない!」
「ああわからんよ!悪人の気持ちなんか知ってたまるか」
「悪人はパパのほうだ!人の気持ちをわかろうとしないなんて話になんないよっ」
穴が開くほど強く睨みつける。
パパなんて穴が開いてしまえ。
「まこちゃん、気持ちはよくわかったわ」
「ママ……」
「彼のことが本当に好きなのね」
「うん」
真剣に話してるんだと訴えるように深く頷く。
本気なんだよ、私は。
「まこちゃんが知ってる彼はどんな人なのかしら」
「それは……とっても強くて、その強さを他者のために使えて、警察には不可能なことも炎くんはその強さで可能にするの。この街だって炎くんに守られてる。暴動のときも一般人が巻き込まれないように組員を制御してたし、銃弾から私を守ってくれた」