ポリスラインを翔びこえて
Episode Ⅳ




 *



「あ、蒼羽ちゃーん!?来てるよ!」

「へ?っうぎゃ!」

「きゃー!大丈夫!?誰か冷却もってきてー!」

「うぅ……いたたた」


破談したお見合いから2週間ほど経った。
季節はまだ冬、天気は雪、体育館は極寒だったけれど熱気で緩和されちょうど良い。

警察学校時代から仲の良い同期に誘われて、バレーボールの練習試合に付き合った日のこと。


「いやぁ鼻血出てる!大変!誰かタオルかティッシュお願い!」

「ご、ごめんね、私は大丈夫だから……」

「あああ急に動かないでー!ゆっくりゆっくり」


試合が中断してしまった。
プレイ中にぼーっとしていた私が完全に悪いから申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

というのも、視界の端に写り込んだ赤髪に意識を持っていかれて。

体育館の隅っこに座ってよく見たら期待していた人とは全く別人だった。


「はあ……こんなところにいるわけ無いじゃん」

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