意地悪なボイスアクターの危険な執着愛から逃れたい
特別食堂の外にいた野次馬たちが私の通り道をつくった。
部屋の中に入ると、中に残っていた数名がこちらを見る。
その中に及川さんを見つけた。
どうやら逃げ込んだらしい。
人影に隠れようとしているが無駄な抵抗だった。
私がつかつかとそちらに向かうと「や、やぁ」と呑気に私に手を振ってきた。
「良太!」
息切れしながら追ってきた婚約者が彼を見つけるなり名前を叫んだ。
「ちょ、ちょちょ、落ちついて」
私はしどろもどろな及川さんめがけて、
バシャァァァ
顔面にトマトジュースをぶっかけた。
真っ白なTシャツが赤く染まる。
「ちょっと!」
婚約者が私の肩を掴んだ。
驚いた表情をしている。
私は空のグラスをテーブルに叩きつけた。
「あなた、もしかして本当に彼が婚約してるの知らなかったの?」
「はい。でも知らなかったとはいえ、申し訳ございませんでした」
私は深く頭を下げた。
一刻も早くこの場から立ち去りたい。
そんなことを思ったその時だ。
「ふっ」
近くに座っていた男が鼻で笑ったのだ。
(この人……さっきの俳優……てか今、笑った?)
「失礼」
(なんなの、この人!)
私は恥ずかしさと怒りで、顔がかぁっと熱くなるのがわかった。
そのまま逃げるように部屋を出て螺旋階段をかけ下りた。
その空間にいた全員が私を見ている中、非常階段に向かって必死に走るが、途中で盛大に転んでしまう。
「いったぁ」
惨めで恥ずかしくて、涙がじわっと出てきた。
すぐさま立ち上がり非常階段がある分厚い扉を開き、中へと逃げ込んだ。
「はあ、はあ」
扉に寄りかかり息を整える。
こんなタイプの非常事態でも、あの緑のマークに向かうんだなと笑えてきた。
部屋の中に入ると、中に残っていた数名がこちらを見る。
その中に及川さんを見つけた。
どうやら逃げ込んだらしい。
人影に隠れようとしているが無駄な抵抗だった。
私がつかつかとそちらに向かうと「や、やぁ」と呑気に私に手を振ってきた。
「良太!」
息切れしながら追ってきた婚約者が彼を見つけるなり名前を叫んだ。
「ちょ、ちょちょ、落ちついて」
私はしどろもどろな及川さんめがけて、
バシャァァァ
顔面にトマトジュースをぶっかけた。
真っ白なTシャツが赤く染まる。
「ちょっと!」
婚約者が私の肩を掴んだ。
驚いた表情をしている。
私は空のグラスをテーブルに叩きつけた。
「あなた、もしかして本当に彼が婚約してるの知らなかったの?」
「はい。でも知らなかったとはいえ、申し訳ございませんでした」
私は深く頭を下げた。
一刻も早くこの場から立ち去りたい。
そんなことを思ったその時だ。
「ふっ」
近くに座っていた男が鼻で笑ったのだ。
(この人……さっきの俳優……てか今、笑った?)
「失礼」
(なんなの、この人!)
私は恥ずかしさと怒りで、顔がかぁっと熱くなるのがわかった。
そのまま逃げるように部屋を出て螺旋階段をかけ下りた。
その空間にいた全員が私を見ている中、非常階段に向かって必死に走るが、途中で盛大に転んでしまう。
「いったぁ」
惨めで恥ずかしくて、涙がじわっと出てきた。
すぐさま立ち上がり非常階段がある分厚い扉を開き、中へと逃げ込んだ。
「はあ、はあ」
扉に寄りかかり息を整える。
こんなタイプの非常事態でも、あの緑のマークに向かうんだなと笑えてきた。