推しの声がメロすぎて困ってます
「瑠奈、ウチらカラオケ行くんだけど、行くでしょ?」

放課後。

帰り支度をしていると、瀬那が声をかけてきた。

私たちはよく、放課後に寄り道をして遊ぶ。

だけど今日は――

「ごめん。今日は用事があって……」

「はいはい。湊様ね」

断ろうとした瞬間、瀬那が私の言葉を遮った。

「図星でしょ?」

「……うん」

否定できなかった。

「じゃ、また月曜日ね〜!」

「ばいばーい!」

梨央奈とゆあも手を振りながら、瀬那と一緒に教室を出ていく。

「……行くの早すぎ」

三人のあっさりした背中を見送り、私は思わず悲しくなった。

そしてスクールバッグを肩に掛ける。

バッグには、湊様のぬいぐるみストラップが揺れる。

「よし!」

私は気合いを入れて一人、足取り軽くアニメイトへ向かった。
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